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コンクリート鉄筋用の鋼棒を“見せるように使う”と、おしゃれ!

      2014/07/21

ふだんあまり「コンクリートの鉄筋」は目にする機会は無いかもしれないけど、コンクリートの建物には必ず使われています。この影の役者みたいな鉄筋の本当の名前は「異形棒鋼」と言って、下の写真のように表面がデコボコした鉄の棒。
ホームセンターに売っていて、値段も安く、鋳物製ですから柔らかくて簡単に曲げられて加工しやすいのも特徴の材料です。
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この異形棒鋼を「むき出しにして使う」のが本日のテーマです。

作品その1.入り口のひさし
まだ骨格だけしか完成していませんが、屋根の骨格と、その屋根の支柱を「異形棒鋼」で作ったものです。
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異形棒鋼を曲げて屋根の形を作り、放射状の梁と支柱を溶接で作りました。塗装は黒色ペイント。今後この骨格に屋根を取り付けますから最終的な見栄えは変わりますが・・・
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滑らかなカーブと放射状に直線組み合わせ。しかもカーブは単純な円弧ではない流線型のような形にしました。
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この屋根の形を見ているとパリのメトロ入り口、アールヌーヴォーの造りを彷彿とさせられます。


出典:flickr

どうやって鉄の「異形棒鋼」をこんなふうに曲げるのか?
こんな手順で曲げます。
①ゲージを作る
まず、ベニヤ板に曲げて作りたい最終の形を線で描きます。マジックで線を描いただけでもいいですが、曲げた棒をそこにサッと置いて曲がり具合を簡単に確かめられるように要所要所に釘で棒支えを作っておくといいでしょう。そのベニヤ板に描いた線(ゲージ)に合うように棒を曲げていきます。

②コンクリートブロックの上で、ハンマーで棒をたたいて少しづつ曲げる
平たいところで棒をたたいても曲がりませんから、少し凹んだコンクリートブロックの上で棒をたたいてカーブをつけていきます。
異形棒鋼はいろいろ太さがあります。太さ6ミリは曲がり易いですが、強度が低いです。太さ9ミリか12ミリ程度が曲げられて、適度に強度もあるのでいいと思います。それ以上はバーナーで赤熱しないと曲がらないでしょう。
また、材質にも種類があり、強度ある硬い材料の製品もありますので、できれば建築材料専門店で「柔らかくて曲げやすいもの」と言って買うのがいいでしょう。

③ゲージでカーブを確認する
ときどきゲージに載せて、あとどのぐらいたたけば目標のカーブに合わさるか、確かめながらたたいて仕上げていきます。
ピタッとゲージに合ったら完成です。

この方法を使うと屋根の骨格だけでなく、下の写真のような手洗いのスタンドなどもハンドメイドできます。
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シンクは植木鉢を使い、鉢の底穴に配管しました。
脚の部分が上述のアールヌーヴォーな感じの異形棒鋼製ハンドメイドです。

これも本来の「鉄筋」という用途以外への応用、つまり材料のリノベーションです。

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