京都 山科 みささぎの森 里山くらぶブログ

京都市山科区 琵琶湖疎水が流れる「みささぎの森」の里山を作る活動をするスタッフブログ

琵琶湖疎水沿い遊歩道の清掃活動考古学。実はお宝探し

   

2015年にこの地域の遊歩道沿いの清掃活動を地域住民が大々的にやりまして、そして不法投棄ゴミが無くなって、その後はゴミのポイ捨てが減り、キレイな遊歩道になりました。

でも5年も経つと、多少は捨てられたゴミが増えてきたような気がするので、暖かくなって天気も良い2月最後の日にまた遊歩道のゴミ掃除をしました。

案の定、新たなゴミも落ちてはいましたが、以前の惨状に比べると圧倒的に少なくなって、2015年の時には2トントラック1台分出たゴミが、今回は20分の1ぐらいになっていました。

しかしかつて取り残しのゴミがまだ残っていまして、5年前は多分土に埋まっていたものが、台風の大雨で地表にゴミが出て来たものかと思われます。

あくまでもゴミではあるのですが、地中に数十年埋まっていると、その間に時代が進み、まるでタイムカプセルのように封じられた遺産が地表に現れ、時にそれが昭和の時代を彷彿とさせるような懐かしさが感じられる「お宝」に見えるモノが出土する場合があります。

私はこれを「清掃考古学」と呼んでいますが、今回の出土品、ただしゴミですが、そのような中からいくつかご紹介したいと思います。

これは「ホーローのおまる」ですね!

昭和30年代のおまるはこのタイプが主流だったと思います。私が幼少の頃にお世話になった記憶はあまり無いのですが、確か病気で入院したとき、このようなカタチのおまるで用をしたような遠い記憶があります。

ネットで調べると、今でもヤフオクなどで出品され、蓋付きだと3千円を超える程度の値段で落札されているようです。

上記の写真のおまるは、これを持ち帰った時の家族の反応を思うと楽観できず、泣く泣くゴミ置き場に置くことになりました。

この他にもやはり昭和時代の男子用小便器も竹やぶの中から出土しました。薄緑色が美しい便器で、きっと上品なお便所の壁に取り付けられてあったものだと想像いたします。不覚にも写真撮影を忘れてしまい、この記事に写真を載せられませんでした。これも泣く泣く廃却です。

次は、アクアリウム??

ファンタオレンジのガラス瓶。この中に植物が成長しながら、しかし閉じ込められているのですね。瓶の口から水とわずかな泥が雨の日なんかに内部に入り、それを栄養にして芽を出してそだった、まさに廃棄物の中で育つ植物の瓶詰なのです。

5年前もこのアクアリウムを数個発見しました。

今回のアクアリウムは発見者が引き続き自宅で育ててみるそうです。

清掃活動は本来このようなお宝発見が目的ではありませんし、あまりお宝もふつう見つかりません。しかし歴史ある京都 山科の琵琶湖疎水沿いの遊歩道は、もう何十年もこの場にあり、一応不届き者がこの場へゴミとして捨てていったものですが、場合によっては過去の記憶を蘇らせるタイムカプセルの働きも実際にあります。

今後も機会があれば、清掃考古学をやってみたいと思います。

 - 山道の整備