京都 山科 みささぎの森 里山くらぶブログ

京都市山科区 琵琶湖疎水が流れる「みささぎの森」の里山を作る活動をするスタッフブログ

山科 毘沙門堂前の景勝地を清掃活動しました

      2017/10/06

みささぎの森ボランティアチームで、不法投棄ごみの清掃をする活動は定例になってきました。

最近ではごみの再資源化や市のクリーンセンターへ粗大ごみを持ち込んで処理できる仕組みなどが普及して、ごみを不法投棄する人が少なくなることを期待していますが、既に投機されてしまっているごみは誰かの人の手で清掃しなければなりません。

みささぎの森 里山再生ボランティアチームでは、住宅地のすぐ近くにあって最近ではあまり整備の手が入っていない里山を復活させる活動を進めていますので、今回も長年手つかずにごみが溜まった山科 毘沙門堂前を流れる美しい清流「安祥寺川」の毘沙門堂門前付近を清掃する活動を行いました。

この場所には駐車場があります。現在では監視カメラが設置されているらしく、不法投棄は減っているようですが、収集したごみを見るとかなり古い時代から不法投棄があったようです。

ここが京都市山科区にある敷紅葉と桜で有名な毘沙門堂です。4月中旬になった今は、桜がほぼ終わりかけ、秋には一面の紅葉の落ち葉で真っ赤になる道は、新緑に覆われています。
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この山門前を流れる安祥寺川は、山科駅から徒歩10分で来られるところとは思えない深山の趣きのある美しいところ。でもよく見ると長年の放置ごみがあちこちにあります。
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そのような場所を みささぎの森ボランティアチームで清掃しました。
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こんな大きなごみも片付けました。
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ごみは最近捨てられたものは少なく、このように年季の入ったものが多いです。テレビはダイヤル式の懐かしいタイプ。掃除機も昭和40年代前のものでしょう。
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おそらく今から数十年前にここに捨てられて朽ち果て、分解してしまったものと思われます。テレビは丸ごと捨てられて、その後こんな具合に部品に自然分解されてしまったと思われます。
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これは三菱電機製の洗濯機のモーターです。昭和中期のものです。多分洗濯機も数十年前に放置され、自然分解されたのでしょう。
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洗面所の流し台はレトロ感漂うものです。
こういうものを眺めていると、レトロインテリアとして再利用できないものか、と思わずにはいられません。
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使い道が無くなったのでしょう。火鉢がほぼ完ぺきな姿で捨てられていました。もったいないことです。
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中でも多かったかったごみは瓶です。
最近のものではなくて、昔の酒瓶が多くありました。写真はトリスとハイニッカのウィスキーの空き瓶だと思われます。このような空き瓶が多量に出土しました。
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瓶のラベルを見ると、ウィスキー二級と書いてありました。平成に入りウィスキーの等級制度は廃止されましたから、これらの瓶も30年以上前にここに捨てられたものでしょう。当時はごみの分別とリサイクルが普及しておらず、このようなガラス瓶が捨てにくかったのでしょう。
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4時間清掃して、限られた範囲でしたが遊歩道からごみが見えない程度まで綺麗になりました。今回は山科区の協力を得て出たごみの最終処分を行ってもらいましたが、いつもは二トントラック一台で搬送できましたが、今回は量が多くて二往復して搬出してもらいました。ありがとうございました。
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やっと綺麗になった安祥寺川の毘沙門堂門前付近、この清流にはホタルが住んでいるそうです。清掃中にホタルや幼虫は見られませんでしたが、このようにヒキガエルが現れました。
一緒に写真に写っている毛の生えたカタツムリは、オオケマイマイという種類ではないかと思われます。
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またこの地域には企業の保養書があり、そこの管理人をされている方がフジバカマを育てています。秋になると一斉に開花するのだそうですが、同時期には渡りをする珍しい蝶のアサギマダラがここに飛来するとのことでした。
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このような場所は全国にも滅多になく、まして京都駅のひとつ隣駅の山科駅から、徒歩で来られる場所で珍しいフジバカマとアサギマダラ蝶が観察できる場所なので、みささぎの森ボランティアチームでは、ここを引き続き保全活動していきたいと思っています。

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