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斜めの建物は水はけがいい・考え様でデメリットはメリットに変えられる

      2014/07/21

ふつう建物は水平の基礎の上に建てます。これ常識です。が場合によっては斜めの土地に、そのまんま斜めに建ててしまう方が利点があることも。「地面が斜めだ!水平にしなきゃ!」と早合点しないで「斜めのままで建てるべき」と思える例をお見せしましょう。

これが屋根部分に波板を張った「元ビニールハウス」です。
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斜めに建っていると、写真の方向に波板を張っても雨水がちゃんと流れてくれる。「斜め」という事実も、活かし方によってはこんな都合がいい「メリット」を生みます。

このビニールハウス、微妙に傾斜がある地面をあえて水平に地ならししないまま建ててあり、その結果ハウスの手前が奥に対して20センチ低くなっているのです。
一方カマボコ型のビニールハウスに波板を張る場合、波板は横方向には曲がり易いから写真のように天井のカーブに沿って簡単に取り付けられます。
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でも滑り台のように水が流れる緩やかな勾配のため、屋根に溜まった水は波板の溝を傾斜の低い方へ低いほうへと流れて行って端から下に落ちるでしょう。

「建物は水平の基礎の上に建てるべき」という常識を外れて「斜めに建っているのはヘンだけど、おかげで屋根の雨水がよく流れる!」。こんなふうに現物をよく眺めて一見デメリットに見えることも、考え様によってはメリットとして活かすことができます。

もともとビニールハウスは土地が斜めだったらそのまま斜めに建てるようなものなので、リフォームして別の用途に使う場合であっても「ふつうの建物のように水平に建てよう」と決めないで、土地がもし斜めだったなら斜めのまんまに建ててしまい、その斜であることの恩恵を活かし易いです。

でもビニールハウスの中には床を作りましたが、これはさすがに水平に作りました。斜めの床のメリットもあるかもしれませんが、中に置いたものが転がったり水がこぼれたりしては具合が悪いから、ここだけはちゃんと水平にしました。

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