京都 山科 みささぎの森 里山くらぶブログ

京都市山科区 琵琶湖疎水が流れる「みささぎの森」の里山を作る活動をするスタッフブログ

森のクヌギの木を切って、シイタケを栽培するやり方

      2017/10/06

クヌギの木は伐採しても株からまた芽が出て、何回も役立ってくれます。
今回はクヌギの木を伐採した木材を使って、シイタケを栽培する方法を紹介します。

菌の植え付けは3月下旬に行いました。

その1 太さ10センチ前後のクヌギの木を長さ1メートルぐらいに切り、半年ぐらい放置しておく
10センチより細くても太くてもいいですが、扱いやすいサイズがこれです。
あまり放置し過ぎると他の菌が繁殖してしまうので、1年以内に伐採した木がいいです。
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その2 木にドリルで菌を打ち込む穴を明ける
シイタケの菌はホームセンターやネット販売で入手可能です。鉛筆ぐらいの太さで長さ3センチぐらいの木の棒に菌を植え付けてあるものが市販されていて、それを木に打ち込みます。その下穴を明けるための専用ドリル(直径と長さがシイタケ菌植え付け用にできている)をやはりホームセンターかネットで入手し、電動ドリルにセットして木の表面に穴を明けていきます。
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穴はだいたい目分量で10センチから15センチ間隔で、長さ方向に一直線に明け、その裏側にも穴が互い違いになるようにやはり等間隔で明けます。
木が太い場合は、横面にも穴を明けたらよいでしょう。

その3 菌の植え付け
明けた穴に菌を木槌かプラスチックハンマーで優しく打ち込んでいきます。
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その4 地面から離して横倒しで積み、上に木の枝葉を被せておく
写真のように間伐材などでやぐらを組み、その上に菌を植えた木を並べます。
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さらにその上には木が乾燥し過ぎないように、日差しが当たり過ぎないように、葉のついた木の枝を被せます。
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その5 この状態で秋まで寝かせます
この間に菌はクヌギの木の中で繁殖します。菌をつけた最初の年は、ふつうまだシイタケは生えません。翌年から出てきます。

その6 10月になったら、菌を植えた木を並べます
寝かせてあった木を集めたところです。これらを木陰の湿気がある場所に並べます。
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ふつう横棒を張って、それに立てかけるように並べるの定番ですが、今回は写真のように木を組み合わせて、神社の鳥居を重ねたように並べました。このやり方は斜面に並べるときに便利で、かつ横棒を張る必要もありません。
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漢字の「八」の字型に木を置き、その上に鳥居の格好になるように横に木を渡し、また八の字型に木を写真のゆに重ねて置いて、長く連ねます。
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完成するとこんな感じになりました。
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その7 二、三か月に一度ぐらいは木を回転させたり、叩いてやります。
これで来年までシイタケが生えるのを待ちますが、ときどき位置を変えたり、刺激を与えると良く生えるのだそうです。
菌を植えた初年度の秋でも、菌はクヌギの木の中に広がっています。下の写真は切り口を見たところで、皮と木材部分の間に菌が白く見えます。
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皮を剥くと、内部がやや黄色みがかり脆くなっているのが分かります。もしそれ以外の色のものがはびこっていたら、シイタケ以外の雑菌が繁殖してしまった可能性があります。
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下の写真は何年か前に菌打ちしたものにシイタケのコロが生えているところです。
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