早春の里山に暮らす木の皮の下の森の掃除虫たち
2022/02/28
今日(2022.02.27)里山の倒木を整理するために枯れ木を切り倒していたら、倒したクヌギの皮の下からたくさんの虫達が現れました。(この手の虫が不得意な人は下の動画は閲覧注意してください)
主にゴキブリがたくさん見つかりました。
大きなゴキブリはオオゴキブリです。これは森林種のゴキブリで家庭の台所にいるクロゴキブリなどとは違い朽ち木を食べる種類です。だから動きは遅いです。今日はまだ早春で気温が低いためにさらにスローモーションでジワジワ動いていますが、夏になるともっと動きは早くなります。それでもやっぱり遅いです。
このほかにクロゴキブリかと思われる虫もいました。こちらはすっかり眠っていて動きもしません。
ゴキブリより小さくて脚が長い虫はたぶんクチキムシの仲間です。キマワリという種類かもしれません。
なにやら赤紫色が薄気味悪さを醸し出している幼虫は今のところ同定できていません。
追記:動画中に映る幼虫はボクトウガという蛾の幼虫の可能性が高いという情報が同じボランティア仲間からありました。
ボクトウガの幼虫はクヌギなどに穴を明け、そこから樹液を出させてそれに集まってくる甲虫などを捕まえて食べるという暮らしをしているそうです。
今回倒した朽ち木はクヌギでした。
ただ朽ち木はもう樹液を出さないはずなのに、なぜその中に居たのか?不思議です。もしかしたら冬越しだったからなのかもしれませんが、これはもう少し調べてみたいと思います。ここまで2022.0228追記
動画の後半に一匹のオオゴキブリのクローズアップを映しました。
オオゴキブリは成虫になると雌雄でお互いの翅を食い合う習性があるらしいのですが、この映像の個体はまったく翅を食われていません。完全な姿で完璧なオオゴキブリのカタチです。
一説によると雌雄で翅を食い合うのはお互いがカップルになった証だとのことですが、これがほんとうだと動画に登場するオオゴキブリはまだ結婚前ということになるのでしょうか。
春の里山はまだ鳥たちの姿が見られるほかは動物の姿は見えませんが、このように隠れたところで啓蟄が来るのを待っているのでしょう。
京都 山科のみささぎの森からでした。